外債の基礎 |
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■外債の仕組みと状況 : (日本経済新聞9月4日) |
外貨建債権 (外債) とは・・・・・・ |
債権は国や企業などがお金をかりるために発行する証券のこと ・ このうち外国証券で投資家が外貨で払い込みをするのが、外貨建証券、外債である |
何故いま外債に人気が・・・・・・ |
日本国内が超低金利でお金を預けても利息がつかないが、海外には金利高の国が幾つかある ・ 年利10%ものまでがある ・ 利殖のため国際分散投資をするひとが多い(但し、難しさもあり、余り感心しないとのリンクページもあるので注意) |
日本の財政破綻の影響も・・・ |
日本国財政破綻800兆円赤字国 ・ 2年後には国民総生産の2倍の負債を抱えるという借金国となり、国際評価が急落、それで3〜4年後にはインフレが起こるかもとの懸念すらある ・ 国内資産を外貨に換えておこうとのひともいる |
償還期限の長いもの5%前後・・・・
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利回りは各国の経済情勢により異なり、ニュージーランド・オーストラリアの国債は5%前後と高め ・ 米国・カナダは4%前後、ドイツも2%前後と、日本よりは遥かに高い |
償還期限と利回り・・・・・・・・・・・ |
米国の国債では、残存1年未満で年利3%の前半 ・ 10年では4% ・ 20年になると4.3%にもなっている |
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■外債の基礎 : |
大和證券の音声による講座 |
債権の種類と信用度・・・・・・・・・・・ |
国や企業が公共投資や設備投資でまとまった資金が必要なとき、借用証書なる有価証券(債権)を発行して資金を調達する ・ 国債・地方債・と事業会社発行の普通社債がある ・ 国債左記の方が信用度は増す ・ 払い込み、利払い、償還払いが外貨で行われるものが外貨建て債権(外債)である |
債権の種類・・・・支払形態で分類・ |
@利付き債(定期的に利息金・利金が、そして満期に償還金が支払われるもの) ・ Aゼロクーポン債(割引債ともいう:予め利払い(英語でクーポンという)の分を額面から差し引いて債権を購入、満期時には額面で受け取るもの) 利付き債もゼロクーポン債も外貨建てである ・ Bデュアルカレンシー債(二重通貨債権ともいう:払い込みが円建てで、利払い・償還金が外貨建てのもの) ・ Cサムライ債(円建て債:すべて円建てで行うもの ・ 為替差損の影響を受けやすい) |
売り出し形態による分類・・ |
@新発債(新たに発行されて債券で、1〜2週間の募集期間内に決められた価格で購入するもの) ・ A既発債(既に発行されている債券で、株式と同様に証券取引所に上場される売買価格により売り買いが成立するもの・市場価格は新聞等に掲載される) |
外債のメリットとリスク・・・・メリット・・・ |
国内より高い金利である ・ 円高で購入すると為替差益を得られる |
リスク・・・・ |
@為替変動リスク(購入時より円高に動くと為替差損が出る) ・ A信用リスク(発行元が償還不可などになるとマル損になる ・ ムーディーズとS&Pの米国格付け企業の評価が「BBB」以上であるところを選ぶのがよいとされる ・ 評価「AAA」に近いほどリスクは低いが利率も低くなる・「BB」「B」と下がるほど利率は高くなるがリスクも高くなる) |
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B価格変動リスク(満期にならないところで売買するとき、売買価格が変動している ・ 信用力と需給関係により、一般的には、新たに高い利率の債権が発行されると、従来の低い金利の証券は売れなくなる ・ 逆に金利水準が下がると、金利の高い債権は価格が上がっても買手がつきます) ・ 債権を持ち続けたときの受け取る利息の総額は予めきまっているので、価格の下がったときに買うほうがより高い利回りとなる |
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■購入の仕方 : (日本経済新聞9月4日) |
どこで購入するの?・・・・・・・・・ |
証券会社で購入します ・ 一部の銀行でも購入できます |
外債の広告の見方・・・・・・・・・・ |
下表は大和證券が最近発行したニュージーランドの普通社債の広告を簡略化したものです ・ 上の段には満期時期、売り出し期間、利回りが表示され、下の段には額面金額(満期に戻ってくる金額)と売り出し価格が同じであること、利息を受け取る時期と利率が表示されています |
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「新発債」の広告のイメージ |
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<国債復興開発銀行> |
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2007年9月4日満期 |
ニュージーランド・ドル建て債権 |
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利回り |
年5.52%、 課税後 年4.416% |
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売り出し期間 |
8月19日(金)〜31日(水) |
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・・・・・・・・ 売り出しの要領 ・・・・・・・・ |
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売り出し価格 |
額面金額の100% |
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利率 |
年5.52% |
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申込み単位 |
額面金額1000ニュージーランド$ |
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受渡日 |
9月2日(金) |
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利払い日 |
年2回/毎年3月・9月の各4回 |
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格付け |
Aaa |
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この他に掛かる経費・・・・・・・・・・・・ |
外債をはじめて購入するには「外国証券取引口座」を開設する必要がある ・ 通常は年3150円の口座管理料が掛かる ・ 50万円程度投資しないとコスト高になります |
手数料が代金に含まれる・・・・ |
債権と購入し、同じ日にその債権を販売するとした場合、額面に対して66%で購入できるが、それを売ると額面の64%と、購入したよりも安い金額でしか売れない ・ 証券会社の管理手数料が差し引かれる |
コストは銘柄によりマチマチ・・・ |
流通量が少なかったり、信用度が低いほどコストは割高、また「新発債」の方が「既発債」よりも割高だそうです |
「新発債」セールスには乗らない・・ |
証券会社は新たに発行される「新発債」を完売しようと、広告や営業に力を注ぐ ・ 販売期間は通常1〜2週間と短いのでその間に売ろうとPRする ・ しかし慌てる必要はない |
「既発債」も常時買える・・・・・ |
証券会社は過去に発行された「既発債」も売っており、販売期間は限られていない上、「新発債」より有利な点もある ・ 大手証券会社の「既発債」は40〜70とおおく、また通貨種類も($、ユーロ、〜)多彩で、残存期間も自由に選べる ・ 債権価格が安くなったときや、円高になったときに購入するとよい |
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外債ファンドを選ぶ |
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50歳投資・60〜64歳受取の例・・・ |
米国債での投資例:50歳投資6700$→60歳受け取り償還金10000$
50歳投資5700$→64歳受け取り償還金10000$
年数が多くなるほど割引幅が多くなる (年金への参考に) |
為替差損に要注意・・・・・・・・・・・・ |
外債は為替リスクも大きいので
為替相場をよくみておく必要が
あります ・ 米ドルに対しては
円高ですが、他のユーロ・豪$・
ニュージーランド$に対しては
円安になっているので、 その
差損に注意しておく必要が
あります .
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■先進国の国債型は過去に下落も : (日本経済新聞9月18日) |
5兆円集めたファンド・・・・・・・・・・・ |
「グローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)毎月決済型」は各国の政府などの発行する債券で、信用度の高い主要先進国の国債を中心に投資している ・ その利息を原資に毎月分配金が支払われることが人気の背景 ・ 98年〜00年に掛けて円高、投資国の金利上昇で債券価格下落 ・ 01年以降はユーロ高と金利高のメリットを受けて債券価格上昇 ・ 2〜3割の上昇下降の動きをしている |
資源国オーストラリア債・・・・・・・・・ |
「ダイワ・グローバル債券ファンド」ではオーストラリアなど資源国の通貨が堅調だったことから、運用成績は12%上昇 ・ グロソブの運用成績8%を大きく上回った ・ 資源国の通貨の上昇が終われば反対の動きになることもありうる ・ いずれにしても金利が上がると債券価格は下がるのだから、世界景気がよくなると、外債ファンドの魅力は薄れそうということになる |
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■高利回り型景気と連動 : (日本経済新聞9月18日) |
低格付け社債の例・・・・・・・・・・・・・ |
上記と違う動きの外債ファンドもある ・ 例えば、米国の低格付けの社債中心のハイイールド(高利回り)ファンドは株式に近い値動きをする ・ 一般には景気上昇時には財務状態が改善されリスクが低下、上乗せ金利が縮小して ・ 債券を高く買ってもよい状態になる ・ 企業と国の債券の動きに違いがある |
新興国経済発展での動き・・・・・・・ |
エマージング(新興国)ファンドは、ロシアやブラジルなど新興国の国債などに投資をする ・ 運用成績は新興国の経済成長でその安心感が高まるに伴って上昇する ・ 90年代終わりにあったロシア危機などあると成績が悪化する |
分散投資がよい・・・・・・・・・・・・・・・ |
国の景気は不明なところが多いので、国を分ける、異なる性質のファンドに分けるなど、分散してリスクを減らすことが大切と投信企業の専門家の談 |
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■外債リンク集 : |
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外債について・・・・・・・・・・・・・・・・ |
大和證券の音声による投資講座 ・ 外債とはどういうものか ・ 外債について(ライブドア証券) ・ 外債投資の魅力 ・ 外債入門 ・ 外債いつ購入がよいか(マネックス証券) ・ 各種外貨投資の比較 |
外債の選択・・・・・・ |
個人向け新発債一覧(兜町ネット) ・ ハイイールド・エマージング債ファンド ・ 4大銀行のファンド ・ 各種金融債比較 ・ 外債ファンド余り感心しない |