女の子の情報環境 と 若年層のネット利用 (長崎事件ほか)  
                    
(朝日新聞 6月12日・13日)   (日経新聞 6月12日)

  .
佐世保小の事件から ネットでの仲良し探し 小学生のパソコン利用
10代の少女の環境と悩み
パソコンと雑誌
こども対人関係について
 . 東京原宿・渋谷の様子
親友づくりのネットで今
 . 小学校でのパソコン活用
  ホームページづくり
「オリバト」大流行

                                     特集記事のバックナンバー:

  佐世保小学6の事件から 
                (朝日新聞 6月12日・13日) 
■10代はじめの女の子の環境と悩み :
ローティーン世代におしゃれ・・・・・・ 洋服や化粧品などローティーン世代は勢いを増し、彼女らは駈ってない刺激にさらされている ・ 佐世保事件を繰返さないためにはどうすればよいかを以下模索
アンケート調査結果・・・・・・・・・・・・ 小学6年生と中学1年生の女子94人のモニタリング結果・・・
  相談相手: 学校の友達(72%) 母親(32) ネット上の友達(32) 先生(16)

  今もつ悩みの原因:   友達(35) 恋愛 勉強
  最近腹が立った相手: 学校の友達(62) 親(41) 家族(20)
   パソコンに慣れた子が多い・・・ 自分のホームページを持っている(69%)
  掲示板書き込み経験あり(94) チャット経験あり(94)
  それらのインターネットで喧嘩をしたことある(25)
少女向け雑誌の投稿欄から・・・・・・ 少女向けファッション情報誌「ニコラ」(新潮社:公称21万部) の読者は小中学性。
  その投稿欄の「おしゃべりクラブ」には、月1200通の投書が届く。
  友達関係の悩みが半分を占め、恋愛、家族、学校への不満が続く。 いうえお・・・
   本当の友情とは?で悩み・・・・ 集団の中ではおとなしめな少女、相手に合せて自分を作ろう少女が多い ・ 他人の目を気にするので益々自分が狭くなって、友達グループが世界の全てになっている ・ 不満を持つ相手を親友と呼ぶ一方で、本当の友情に疑問を問い掛ける
   地方からの悩み相談多い・・・・ 都市部より地方からの手紙が多い ・ 少女たちにとっておしゃれはコミュニケーションの道具 ・ だが地方では、情報はインターネットほか多いが、親や教師の目が厳しく思うとおりにいかない ・ 彼女たちの精神年齢は男子の2、3歳上 ・ 某教師の対処方法は「園子に近づきすぎない、髪型が変ったら(おっ きったな)と、子供の世界をよく観察し、こどもに届くことばで声をかけることが大事」とのこと
「青少年問題」官製雑誌 (日経6月12日より)
   こどもの姿を映し出す書・・・・・ 内閣府が編集協力する財団法人青少年問題研究会が発刊する雑誌 ・ 変り行くこども自身の問題、彼らを取り巻く風景を記載 ・ 地域の青少年団体の活動事例や青少年調査、海外情報などが毎号紹介されている
   発刊の危機に・・・・・・・・・・・・・ 機関購読が行政の歳出カットによって、他方活字離れもすすみ、廃刊危機と戦いつづけている ・ 定価407円 ・ 細々とした尽力が、こどもをめぐる時代の記憶をかろうじて書きとどめている
リンク集 (1) 官製雑誌「青少年問題」 ・ 雑誌リンク集 ・ 女性ヤング誌 ・ こどもとファッション ・ こどもファッション誌「ニコラ」 
   地方からの悩み相談多い・・・・ プチ家出 ・ 東京少年少女センター ・ 青少年関連相談 ・ TBS全国こども電話相談室 ・ こどもの家庭相談例(熊本) ・ こどもの人権を守る市民の会 ・ こどもの遊び相談 ・ こども人権110番(03-3503-0110) 
   
■こども達の対人関係の勉強会 :
いやな言葉を張出す (北九州)・・・ 教室でなくしたい言葉を生徒から募集、多いものを5つを教室に張出す ・ 「ばか」「あほ」「どっかいけ」などなど ・ 菊地教諭談「家庭などで使う私的な言葉は持っていても、みんなの気持ちを考えて使うことばを知らない ・ 時間をかけて学ばせたい
相手の良いところを発表(新潟)・・・ クラス全員それぞれが、くじを引いて同級生の中より3人を決めて、よいところを観察した ・ 全員がほめことばを伝え合う ・ 自己主張の仕方や話の聞き方などを1年掛けて学ぶ
幼児も親と一緒に学習 (東京)・・・・ 米国のNPO「セカンドステップ:子供のための委員会」 ・ 暴力防止の教育プログラム ・ 「相互の理解」「怒りの扱い」などを親と一緒に学習
きれない子、集団遊びで学ぶ (日経6月12日より:東京学芸大学 小林正幸教授談)
   長崎事件の本筋は・・・・・・・・・ インターネット利用が指摘され注目されているが、それは本筋ではない。 ・ ネットは友達を作り易いが、関係が崩れると破壊もし易い ・ 小学生のネット体験率は6割を超えている ・ ではあるが今回のような問題はそれだからではない ・ この事件はこどもの人との付き合い方、コミュニケーションの持ち方が基底に横たわる問題と思う
   ではどこに問題あったのか・・・ 加害者は如才なく人と付き合えるこどもであった ・ しかし一点だけ、不快感の表現の拙さがあり、思わぬ場面で爆発する ・ これは程度の差あれ、現代の子供たちにみられる問題である
   何故不快感処理できないか・・ かってはそれらを集団遊びのなかで学んでいた ・ 1980年ごろから放課後の集団遊びの人数が急減した ・ 遊び方も変った・趣味のあったもの同志が遊ぶようになった・自分が得手な遊びを選んでマニアック(狂ったよう)に遊ぶ ・ 格好の悪い自分を人前にさらさない・本音で話すことが減った ・ それゆえ些細なすれちがいに深く傷がつく ・ 不快な感情を表現することに慣れず下手になっている
   大人たちも受け止めてない・・・ 大人たちには忙しさ故にか、それを受け止める余裕がない ・ 「怒らないように」「泣かないように」「これをしたか?」「そうするな」などの声がおおく ・ 「嫌だったね」「悲しいよね」「辛いよね」など、受け止めてもらえる言葉がない
   規範意識をつよめたい・・・・・・ 今回の事件をきっかけに、「道徳教育」の名の下に「不快な感情を表現しないよう」とか「規範意識をつよめる」という本来の道徳教育を思い、それとは違った教育が進められてはいないか、事件の続発に拍車をかける教育になっていないか反省する必要がある
   
   
  ネットがとりもつ「仲良し」探し 
   
■東京原宿・渋谷の様子 :     (週間朝日6/25)
10代女の子向け店がずらり・・・・・・ 原宿竹下通りから明治通りにかけて、600円ほどからのTシャツに人気ブランド「ALBA ROSA」のTシャツ ・雑誌などを見て買いに来る ・ モーニング娘の低年齢化が進む「Berryz工房」「ZYX」・・・
10代向けの専用フロアがある・・・・・ 渋谷東急「109A」にはジュニア服専門のフロアがある ・ 「ANGLE BLUE」「Mezzo Piano」などが人気のブランド、13000円のスカートなどもある・・・
   
親友づくりのネットで今 :     (週間朝日6/25) (週間AERA6/21)
ホームページづくりは簡単・・・・・・・ 専用サイトに登録すれば、あとは指示に従ってプロフィルを書込んで行くだけ ・ アバター(自分にあったキャラクター人形)や掲示板、リンク集などをちけ、自分のホームページをものの10分でつくれる ・ コンピューターの知識は全く必要ない・・・
   独特言い回しで会話する・・・・ 「ぁりがとω」=「有難う」 ・ 「ぢゃぁ、一緒に行<ょ」=「じゃあ、一緒に行くよ」 ・ 「超×10ぅれUぃでつ☆」=「すごくうれしいです」 ・ 閉じた世界で親友たちは友情を確認しあっている ・ これら使用する文章、アバター、背景などは、ID・パスワードを設定することで使用できる
   友達ごっこはやめられない・・・ 表面上は仲良くしつつ、一皮剥けばやっかみと悪口が渦巻く世界 ・ この先高校の女史更衣室、会社の給湯室まで連々とつづく「女子道」は険しい ・ ジュニアの彼女たちは、ホームページで本当の親友をさがしたい 
   
   
  小学生のパソコン利用 
   
小学校のパソコン普及率・・・・・・・・・ 文部科学省によると、小学校では12。6人に1台の割合でパソコンが設置されている ・ その親世代(30〜40代)もパソコン・ブロードバンドの普及率が高い ・ 彼女たちにとってネットは最早特別なものではない
   リンク集 (2)・・・・・・・・・・・・・・・ 小学校でのパソコン活用状況 ・ 特色ある小学校一覧 ・ 教室用パソコンの条件 ・ 小学校情報教育アドバイス ・ 小学校パソコン活用マニュアル  
   リンク集 (3)・・・・・・・・・・・・・・・ 小学生でもわかるホームページづくり ・ こどもだけでの掲示板 ・ こども掲示板 ・ 簡単ホームページをつくれるサイト ・ ホームページづくりでの掲示板 ・ 小学生作成のホームページ 
ネット・バトロウが大流行・・・・・・・・・ 長崎事件の小学6年生女子が、「バトル・ロワイヤル」を模した小説をネット上で書いていた ・ 同じように私家版小説を公開している人達が沢山いる ・ 「オリジナル・バトル・ロワイヤル」、略して「オリバト」と呼ばれ、ネット上でひとつのジャンルになっている
   「オリバト」の内容・・・・・・・・・・・ 少なくとも100以上のホームページで作品が公開されている ・ 作者は中高生が中心、8歳の男の子もいる ・ 小説の構成は基本的には原作と同じ ・ 政府がクーデター防止のために、中学生のクラス全員で生き残りをかけて殺し合いをさせるというストーリー ・ 登場人物や学校の設定が異なる
   リンク集 (4)・・・・・・・・・・・・・・・ 「オリバト」サイトリンク集 ・  リンク集 ・ こどもチャット掲示板 ・ バトル・ロワイヤルとは 
少年のネット書き込みと補導・・・・・・ 今年3月、少年(18)はインターネットの掲示板に「〜殺しに行くか〜」と書き込み、翌日警察に補導された ・ 4週間後、家裁の決定は試験観察となった ・ ネット上で会話出来る掲示板はだれでもが参加できる・反響は拍手みたいだと酔っていた 
   試験観察とは・・・・・・・・・・・・・・ 家裁が保護観察や少年院送致などの処分を決定するために、必要あると判断した際に、家裁調査官に観察をさせる制度 ・ 保護観察中に再び非行で処分を受ける再犯の割合は02年で19.2%