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　　　　　　　近年目覚しい発展をしているインド　の　経済・科学技術・宗教　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（朝日新聞・日本経済新聞　ほか　より）

２１世紀発展するインド				インドの宗教
成長するインド経済製造緑が新たな原動力　成長の源泉は内需とIT	.	インフラ整備と貧困対策が課題インドはIT大国・科学技術も興隆　科学技術の向上を目指す政策	.	ヒンドゥー教仏教の発祥と弾圧　お釈迦様・伝来

　　　　特集記事のバックナンバー：　　　　　　

　（チョット関連の話題ありませんか）

`21世紀、発展するインド`

■成長するインド経済　：
2020年まで8％成長・・・・・・・・・・・	米国金融大手ゴールドマン･サックスのレポートによるインドの経済成長予測　・　「BRICｓ」の言葉の生みの親である同社は、インドの長期経済成長率を上方修正した　・　高成長の背景として、生産性の向上を指摘、農業分野（労働人口の6割）の余剰人口を工業･サービス分野に移行させることで、GDPが向上するとみている　・　（朝日新聞2007･1･31より）
インドの概況（JETROデータ）・・・・	面積は日本の8.8倍　・　人口10億3700万人　・　公用語ヒンディー語（準・英語）・　GDP成長率9.4％　・　政治動向（インドは 28 州と, 6 連邦直轄地域と、首都圏であるデリーから構成される　・　ただし、ジャンム・カシミール州はその全域をパキスタンが、ジャンム・カシミール州の一部とアルナーチャル・プラデーシュ州のほとんどを中国が、領有権を主張している）　・　経済動向（安倍首相はインド訪問2007年8月22日に、日印戦略的グローバル・パートナーシップのロードマップを発表「二国間貿易額を、2010年までに200億ドルに倍増することに合意したと発表した）

■製造業が新たな原動力　：
積極的な海外展開M&A・・・・・・・	インドは1991年以降の経済改革で競争原理を導入、企業の生産性や収益力を高めてきている　・　インドのGDPの5割を超えるサービス産業は新興国で最速に向上しているが、最近は製造業が競争力を高めている　・　新興国のように対内投資を受けるのではなく、積極的な海外への技術展開、シェア獲得を行っている　・　環境・教育関係に課題が残るが今後持続的高成長をしていくであろう　（日経6月6日・福井日銀総裁談）
成長の源泉は内需と　ITが主役・・	総需要の２／３を内需がしめているので、国外の動きに左右されることなく成長ができた　・　最近はITなどのサービス業が牽引している　・　培ったITの智識が、次の製造業強化に貢献　・　人口動態もインドは優位　・　全人口の３６％が15歳以下　・　今後25年間平均年齢が低下していく　（日経6月6日・ヤガ・レディインド準備銀行総裁談）

■インフラ整備と農村の貧困対策が課題　：　　　（日経6月6日より）
インフラ整備は官民あげて・・・・・・	高度成長下、インフラの未整備は（高速道路、港湾、電力などが不足）発展のネックになっている　・　中国と比較しても、インフラが余りにも少ない　・　財政上の理由で政府の出資が限られている　・　インドにはタタ社やウィプロ社など民間でのインフラ投資も可能であり、官民あげての取り組みが期待される（PPP方式：官民パートナーシップ）　・　海外企業のインドへの進出は、中国などと比べると極めて少ない　・　インフラ身整備が最大の理由
農村の貧困対策にODAを・・・・・・	貧困対策には雇用創出が必要　・　貧困対策への予算も必要で、これにもPPP方式が期待される　・　日本のODAとPPPを結び付けたい

■IT大国インド・科学技術も興隆　：　　　（日経7月22日より）
売上高１００億ドル毎年増加・・・・・	インドのIT産業の売上高は、200億ドル／2004年 → 500億ドル／2007年と急成長している　・ITのアウトソーシング、下請け業が伸びている　・　ニューデリー郊外のグルガオン地区、24時間３交代で稼動している　・　米国発注の市場調査、日本大手銀行発注の銀行リスク管理　などなど
BPOから脱却しKPOへ・・・・・	これまでの売上はビジネス・プロセス・アウトソーシング（BPC）が中心でしたが、中国・フィリピンの追い上げもあり、これからは、ソフトなどを開発する知的業務委託（KPC)していく、

インドの科学技術政策・・・・・・・・・・	文部科学省科学技術政策研究所シンポジュウム（3月5日秋葉原）より
これまでの科学技術政策・・・	現在、インドでは、国家発展5ケ年計画を実施中であり、科学技術への投資が積極的に行われている　・　インドでは、インド議会において、1958年に科学技術の重要性を取り上げ、1972年には農業科学、製薬、食品などのについて特許法の改正を行った　・　1983年に技術導入を促進、原子力、防衛技術を強化することになった　・　2003年に科学技術の重要性を首相強調、諸施策が発効された
現在表明されている方針・・・	2003年諸施策発効により、インド経済は好転、GDP成長８％となり、内訳はサービス産業50％、貿易関係で40％となっている　・　更に2007年4月から、地域経済の参画もとりいれ、GDP成長9％以上とすることに計画を改めた　・　300以上の企業が参加しての研究センターも建設されることになっている　・　今後の課題は、（１）研究者の若返り　（２）民間企業の参加　（３）透明性と自由を取り入れた高効率な研究環境　（４）外国企業との協同研究　などである
リンク集（インド科学技術）・・・	インドの注目すべき発展と科学技術政策（文部科学省科学技術政策研究所）　・　インドの科学技術向上を目指す政策　・　インドの科学技術関連図書


`ヒンドゥー教と仏教`

■インドの宗教　：
インドと周辺国の宗教別人口・・・・	ヒンドゥー教（８３％）、イスラム教（１１％）、キリスト教　（１６％）、シク教（２％）、仏教（１％）、ジャイナ教（０．５％）　・・・　岡田雅志さんのインド古代史より　インドおよび周辺国の信仰宗教は統一されておらず、問題を起こしかねない　・　インドの隣国であるパキスタン、バングラデシュはイスラム国　・　ブータン、スリランカは仏教　・　ネパールはヒンドゥー教である　・　インド自身は国民の多くはヒンドゥー教徒なるが、イスラム教・シク教・仏教などの多様な宗教が混在している
■ヒンドゥー教　：　・・・・・・・・・・	インド人が最も多く信仰している宗教ヒンドゥー教は、民族の宗教であり、教祖や教団といったものはない　・　ヒンドゥー教はインド原住民の社会的、日常生活的信仰が宗教化したもので、生活習慣・社会制度・世界観が一体になったようなもの　・　「ヒンドゥー教（Hinduism)」という言葉は、ヨーロッパで作られた、インドの宗教・文化を指す便宜的な呼称で、インド自体にはこれに対応する言葉はない
ヒンドゥー教の神々（宗派）・・	ヒンドゥー教の教えは、「創造→存続→破壊」のサイクルが社会生活で、永遠に繰り返されている輪廻（りんね）の思想で、そのサイクルからの解脱を究極の理想とすることを説いている　・　神々別に宗派になっている　・　①創造神：プラフマー派（世界の創始の神であるが、観念的で、信仰するものは少ない）、　②存続神：ヴィシュヌ派（世界を維持・発展させる神で、哲学的思想が重視される）、　③破壊神：シヴァ派（世界を破壊し、再生する神で、動物を犠牲にして熱狂的な祭りを行う）、　④女神：シャクティ派（シヴァの妃ドゥルガーが女神で、その性力を崇拝する）
ヒンドゥー教の歴史・・・・・・・・	BC13C：　(ドラヴィダ系原住民 → アーリア人がインドに侵入　→　バラモン教が開始） BC10C：　(ドラヴィダ人とアーリア人との混血から、混成宗教ヒンドゥー教が生まれる） BC0.5C：　（宗教書ヴェーダが成立し、バラモン教が大成　・　身分制度カースト制定） BC・AC0：（シヴァとヴィシュヌ派隆盛　・　バラモン教が現在のヒンドゥー教へと変遷） AC1C～AC4C：　（仏教が隆盛、バラモン教は不振、民族的ヒンドゥー教に吸収進展） AC8C：　　（ヒンドゥー教の一つの頂点に発展）　　　　　　　　　　（AC12Cにバクティ（絶対帰依）思想が、南インドで宗教改革運動）　　　　　　（AC13Cにイスラム教が入り、AC16Cその影響あるシーク教組織）　　　　　　　　　　（AC19Cにシーク教国成立されるが　・　イギリスにより滅ぼされる）
ヒンドゥー教の起源・・・・・	ヒンドゥー教という宗教の源は、アーリヤ人の宗教　・　B.C.1500年頃、中央アジアにいた遊牧民族アーリヤ人の一部がインドにやってきて、自然崇拝をひろめた　・　空、太陽、月、火、風、水などを神と考え、司祭の下で祭祀を行った　・　やがてはインダス文明を取り入れ、蛇（ナーガ）崇拝、樹神崇拝、生殖器崇拝、地母神崇拝、牛の神聖視など、シヴァ神の原形である神への信仰が始まった
■仏教　（発祥と弾圧）　：　・・・・・	（Wikipediaより）
インド仏教のはじまり・・・・・・	インドの仏教は、BC５世紀にネパールにいたシャキャ族の王子ゴータマ・シッダールタ（お釈迦様の姓名）により始まる　・　王子は29歳で旅に出て真理を追究、３５歳のときインド北東部ビハール州に入り、そこのブッダガヤで悟りを得てブッダを名乗る　・　インドで弟子達に、カースト制度や祭祀を重視するバラモン教を批判し、苦しみについての真理の教え　・　苦しみは欲への渇望からなるので、その渇望を取り除くことで苦しみから開放される、輪廻から解脱し正しい道を歩んでいくべきと説いた
お釈迦様・・・・・・・・・・・・・	生誕BC５６３（？）　ネパール南部、シャカ族の王子として生まれるシャカ族の覚者（真理を体得した者）として、釈迦（釈迦牟尼の略）と呼ばれ後に悟りを得たとの意味で、仏陀と称した入滅（没年）BC４８３年（？）　８０歳、故郷へ戻る途中で没した釈迦の教えは理想化され、初期仏教経典で伝えられる
はな祭り・・・・・・・・・・	お釈迦様の降誕を祝う行事であるが、関東では４月８日に、関西では５月８日に行われるお寺では、花御堂を設けて、お釈迦様の立像を中央に安置して、参拝者が甘茶をかけてお参りをする　・　甘茶をかけるのは、お釈迦様誕生のときに９つの龍が点から清浄な水を注いで産湯を用意したとの伝説に由来する
日本への仏教伝来・・・・・	釈迦入滅後のBC４００年ごろ、仏教教団に上座部と大衆部の部派世紀ができた　・　保守的な上座部は現在のタイやスリランカに広がり、進歩的な大衆部はやがて大乗仏教と名前を変えて、チベット、モンゴル、中央アジア、そして中国、日本へと伝来した　・　一方インドにおいても、BC３頃マウリア朝のアショーカ王によって、仏教がインドの国教とされ、インド全土に広まった
インドの仏教は衰退・・	AD５世紀ごろになって、階級制度カーストをもつバラモン教の勢力が大きくなり、仏教は弾圧されてしまう　・　仏教徒はカースト制度の最下部の階級に入れられ嫌う仕事が与えられた　・　こんなことがあって仏教徒はインドを逃げ出し、それがアジア大域へ仏教を広める結果となった　・　バラモン教が中心になって、インド全域の宗教ヒンドゥー教が作られ定着するが、下位カーストの人達はイスラム教に転身していった　・　1956年初代法務大臣めたアンベードカルが仏教の復興運動を起こしたが、現在日本人僧の佐々井秀嶺がアンベードカルの後継者として活躍している
■リンク集　（やさしい宗教）　：
ヒンドゥー教・・・・・・・・・・・・・・	写真集（インドヒンドゥー教寺院）　・　インドの宗教（ヒンドゥー教とカースト制度）　・　ヒンドゥー教・仏教の歴史　・　ヒンドゥー教（Wikipedia)　・　インドの宗教
仏教・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・	インドの諸王朝（大乗仏教とヒンドゥー教）　・　インドにおける仏教の弾圧　・　インドの仏教（Wikiedia)　・　インドの仏教はなぜ亡んだのか　・　インド仏教の聖地　・　インドとお釈迦様　・　仏教なんでもQ&A
イスラム教・・・・・・・・・・・・・・・・	イスラムの国家原理　・　イスラム教とヒンドゥー教の対話　・　イスラム教とは