ブラジルの概要 (ブラジル駐日大使館ホームページより) |
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■ブラジルの国土・政治・経済 : |
ブラジルの国土・・・・・・・・・・・・・・・ |
面積:日本の22.5倍 ・ 人口:約1億8,390万人 ・ 民族:欧州系(55%)、混血(38%)、その他(アフリカ系東洋系等) ・ 言語:ポルトガル語 ・ 宗教:カトリック教徒約90% |
政治と軍の体制・・・・・・・・・・・ |
連邦共和制、三権分立(米国型) ・ 首相のない大統領制 ・ 二院制(上院81名、下院513名) ・ 兵力 陸軍18.9万人、海軍3.29万人、空軍6.53万人(正規兵28.72万人、徴兵4.57万人)
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経済・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
主要産業: 製造業、鉱業(鉄鉱石他)、農牧業(砂糖、オレンジ、コーヒー、大豆他)
通貨: レアル(1レアル=約61円) ・ 失業率: 10% |
貿易・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
主な輸出品: 工業製品(54.3%)(乗用車、航空機、自動車部品等)、一次産品(29.3%)(鉄鉱石、原油、コーヒー、大豆、鶏肉等)
主な輸出国: 米国(17.8%)、アルゼンチン(8.5%)、中国(6.1%)、オランダ(4.2%)、ドイツ(4.1%) |
■日伯関係 : |
政治・経済関係・・・・・・・・・・・・・・・ |
1895年11月の修好通商航海条約調印をもって外交関係樹立し、ブラジル移住が1908年の笠戸丸により開始 ・ ブラジル移住100周年にあたる2008年を日本ブラジル交流年として祝賀 ・ 海外で最大の日系社会(150万人)、活発な要人往来等伝統的に強い友好関係がある ・ 近年は、国際連合における協力関係を構築(例:国連安保理改革G4)している |
在留邦人数・・・・・・・・・・・・・・ |
64,802名(2006年10月現在) (長期滞在者:2,167人、永住者:62,635人)
(日系人総数 約150万人)
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貿易・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
対日輸出: 鉄鉱石、鶏肉、アルミ、大豆、コーヒー、パルプ、オレンジジュース等
対日輸入: 機械機器(自動車部品、自動車、半導体を含む)化学品等 |
わが国の資金援助・・・・・・・・ |
(1)有償資金協力(2006年度まで、E/Nベース)3,265.60億円
(2)無償資金協力(2006年度まで、E/Nベース)19.55億円
(3)技術協力(2006年度まで、JICAベース)977.01億円(中南米第1位)
主要援助国: (1)独(51.9百万ドル)(2)日本(41.7)(3)仏(31.1)
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ブラジル新時代 (日本経済新聞 2月14日・「日本ブラジル経済シンポジウム」より) |
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■世界の中のブラジル : |
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低迷時期脱し安定成長・・・・・・・・ |
日本からの移民百周年を迎え、日本ブラジルの関係は重要である (メイレレス中央銀行総裁の話) ・ 90年代の初めにはブラジルからの輸出の10%は日本へであった ・ ブラジルはハイパーインフレを20年経験したが、今は全く様相がかわっている ・ 持続的な成長で、マクロ経済の見とおしも確固たるものになり、その結果民間投資・海外投資が増加している |
ブラジルのグローバル企業・・ |
ペトロブラス(石油) ・ エンブラエル(航空機) などのブラジル企業の国際化が進み、欧米資本の投資が飛躍的に伸びている ・ 二国間貿易の時代からマルチ展開の時代に入った |
生産立国になってきている・・・・・・ |
自動車生産台数が世界第8位、航空機でもエンプラエル社は世界第3位 ・ 海外への投資も活発 |
投資大(世界で存在感大)・・ |
海外向け投資と海外からの投資受けがほぼ同額になった ・ ニューヨーク証券取引所への上場企業数が米州でカナダ81社についで、第3位の37社 ・ |
バイオ燃料が有力投資分野・・・・ |
エタノールの輸出が有力産業 ・ 但し日本など法整備ができておらず進んでいない ・ 日本は移民・投資で農業分野へ貢献したが、これからは食料増産やバイオ燃料への協力が期待されている ・ サトウキビの栽培を東南アジアなどにも広げるようブラジルは期待している |
■次ぎの100年へ3つの変化 : (田中直毅氏の講演) |
世界経済における位置付けUP・・ |
ブラジルは、資源価格高騰やバイオ燃料への関心の高まりで、世界経済における位置付けをUPさせている ・ ブラジルからの輸出比は、米国へが20%から16%に低下するまでに、世界向けの輸出が増えている、特にアジアむけが過去16年で10%から26%へとUPしている ・ ブラジル通貨レアルの切り上げで国外投資が容易になり、ブラジルは地球規模での投資先として考えられはじめている |
日本の生産技術提供に期待・・・・ |
日本は過去20年生産性を高め、生産量で世界への貢献をしてきたが、今後は質での貢献が期待される ・ かっての日本はブラジルから天然資源を大量調達することばかりを考えたが、今後は生産技術をどう提供できるかが課題である |
現世界経済後退期に日伯協力・・ |
日本からのブラジルへの投資は、研究・開発・実用化面において期待される ・ バイオ燃料などにおいては大規模な発電所建設よりも、小規模な地域単位の供給体制の整え方などがバランスがよく期待される |
■日伯貿易 期待はずれの現状 : ( ブラジル全国工業連盟副会長の講演 ) |
貿易は中国に越されている・・・・・ |
ブラジルは現在、経済発展大きく、GDPの年率5%以上の伸びを示し、民間投資は12.8%、輸出は16.6%、輸入は25%と年率での伸びを示している ・ 米国のサブプライムの影響もあったが、堅調に推移している ・ だがブラジルにおける日本の投資や貿易量は期待はずれである ・ 中国との貿易額が日本に変わって増えている(アジアからの輸入額36%が中国、26%が日本と低下している・輸出もほぼ同比) |
ブラジルへの投資が少ない・・・・・ |
ブラジルは国土が広く、商機は無限 ・ 日本の家電メーカなどにとっても魅力的な市場である ・ ラテンアメリカ、その他大陸への足がかりにもなろう ・ バイオ燃料の世界的不急を図るため国際的な規格の策定や輸送インフラの整備などできるプロジェクトは数多い |
■リンク集・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
石油超大国ブラジル ・ ペトロブラス社への投資 ・ ブラジル経済の自由化と国際競争力 ・ ブラジル工業の競争力 |
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ブラジルの歴史 (2) (ブラジル駐日大使館ホームページより) |
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■帝政国家終焉 : |
1889年、皇帝無血開け渡し・・・・・ |
皇帝がヨーロッパへ帰っている間、娘のイザベル王女が摂政をとっていました ・ その時代、移民によって安い労働力が得られ奴隷開放要求が高まって、1888年に奴隷制度が解体します ・ そしてその翌年1889年、軍の革命によりイザベル皇帝は失脚、フランスへ亡命し、共和国が誕生します |
人民賛同で共和国立上げ・・ |
共和国の指導者はリオ・ブランコ男爵で知恵と外交手腕の持ち主、数々の国境扮装を巧みな調停で解決して行きました |
新共和国は大統領制・・・・・・・・・・ |
新生の共和国は連邦制で、今も基本的にはそのときのシステムを受継いでいます ・ 上院と下院の2院制度で、大統領が統括する制度、完全独立の最高裁判所も設立されました ・ 1930年までこの制度は維持され、大統領も選挙で選出されました |
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■第二次大戦後のブラジル : |
戦後民主政治樹立・・・・・・・・・・・・ |
第二次世界大戦が終結し、15年ぶりの大統領選挙が行われ、陸軍大臣であったドゥトラ将軍が戦後最初の大統領に就任しました ・ ドゥトラ政権は民主憲法を制定し6年間続きました ・ その後戦時中に大統領をしていたヴァフガス元大統領が社会福祉政策を掲げ再当選し3年政権の座にありましたが、政治抗争に追い詰められピストル自殺をしました |
極左はきらいクーデター・・・・ |
1956年〜1961年の5年間、グビチェック大統領の下、経済は拡大しました ・ 同大統領は首都ブラジリアの設立者でもあります ・ その後のグラール政権は左派と右派の政治対立やインフレにより、政情不安や社会的混乱、そして経済危機を生じさせます ・ 政権は極左派と結びつき、それを懸念した軍隊によるクーデターが起こり、政権は倒されました |
1964年ブランコ軍事政権樹立・・・ |
1964年〜1985年の20年間は軍政の時代、反共産主義のうねりの中、5人の大統領が引継ぎをしましたが、何れの大統領も軍の出身者でした ・ 大統領令である軍政令がいくつか出され、個人や集団の多くの権利が奪われ、団体交渉やストライキなどが排除、労働運動も制限されました |
1968年ようやく経済復帰・・・・・・・・ |
1968年シバル大統領の下、インフレ抑制や外国企業の投資再開などあって、ようやく経済が機能しはじめる ・ 1967年から1974年までの8年間、GDP実質成長率が14%にも達しました |
1974年開かれた政治へ・・・・ |
1979年フィゲイレード大統領の下、政治の公開路線が推進され、政治権利の回復、国外追放者への特赦、州知事の直接選挙17年ぶりに実施などが行われるようになりました |
■再度民主化 : |
1985年民生移管サルネイ政権・・・ |
1984年日本と同じような間接選挙で大統領を選出する方式になり、連立野党が勝利し、21年ぶりに民間出身の大統領が選出されました ・ そして1988年には憲法立案に市民参加が見られ新憲法が公布されました |
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■ブラジルを近代化 : |
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最長任期のカルドーゾ内閣誕生・ |
1994年カルドーゾ大統領が過半数の得票率でもって選出、就任しました ・ カルドーゾ内閣は経済の自由化、安定化を進め、国営事業の大幅な民営化を実行、国民の平均所得も向上しました ・ 再選可能を規定し、1995年〜2002年までの8年間最も長い大統領になって、引き続き改革を進めることができました |
現ルラ大統領は8年2011年まで・ |
現ルラ大統領は左翼の政治家で、2003年〜2011年1月1日までの8年間大統領に就任する ・ 1995年〜2002年のカルドーゾ政権においては、ハイパー・インフレの収束による経済安定を実現 ・ 2003年1月から発足したルラ大統領の政権労働者党(PT)は年金、税制改革、貧困対策を重視 ・ 2007年1月、第2次ルーラ政権発足し、経済成長率の上昇を最大の課題としている |
外交の基本方針・・・・・・・・・・ |
○グローバルで活発な外交展開
―国連改革、WTO、環境等の地球的規模問題への積極的な関与
―近隣諸国、米・EU・日本、アジア、アフリカ等との多面的な外交展開
○地域統合の進展
―人口約2億5,000万人計画、GDP約1兆31億ドル
EU等との自由貿易市場を追求
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経済収支・・・・・・・・・・・・・・・・ |
ルラ大統領は、前政権の財政安定化政策を踏襲 ・ 経済安定と改革重視の政策をとり国際的信用を回復 ・ 安定した経済成長を継続して、貿易収支も好調。 |